4:鼓動感は秀逸。開発コンセプトの【鼓動】は立派に具現化されている。有機的とでも言うのかな…ただ単純に、コイツと走っていて楽しい。いつまでも、どこまでも走っていたくなる。[振動]と[鼓動]は違うんだ!って感動する。
市街地は3速ホールドでドロドロ走って全くストレスを感じない。ゆっくり走っていても楽しい。
3速ホールドったって、1500rpmで約45km、3000rpmまで回せば約90km。一番鼓動感のある回転数は2000〜2500rpm位かな。
不思議なのは…その感覚。実感としては加速感があまり無いくせに、スピードメーターを見てビックリ…みたいな。速度の乗り方が加速感と全然違う。
分厚いトルクに乗って、グイグイ車体を引っ張る(押し出す?)感覚。エンジンのキャパの限られた一部を使っているに過ぎないのにかかわらず…だ。これから本領発揮してどうなるか…ワクワクするな。
このバイク、ヤマハのツインとしては初めてEXUPを搭載している。EXUPってマルチの低速トルクの薄さをカバーするもの…ってイメージだったんだけど、こんな排気量のバイクにそんなものが必要なのかなぁ?と初心者的疑問。でもきっと必要なんだろね。

このアングルからの眺めが一番好きかなー。
タンクの流麗なライン。張り出すエキパイ。
それと繋がる太いマフラーと、やはり太いリアタイヤ。
テールランプのクリアーってのは…好みが分かれるところ。
実際レッドにしちゃってる人も多いみたい。

1:初めて乗ってみた印象は、あまりの優等生ぶりにちょっと拍子抜けと言うか…クラッチワークに特に気を遣う必要も無いし、エンジンの吹け上がり方に暴力的とかガサツな感じは一切無い。圧倒的なトルクの厚さに感動するけど、すぐに慣れてしまう。
極端な話、アクセルワークが[普通に]出来る人だったら、中免(…って今は言わないよな)取ったばかりの人でも3000rpm以下なら普通に乗れると思う。アクセルの開度に対してトルクの変動が大きいから、原チャリみたいなアクセルワークは御法度。
パーシャルのFIの時たま見せるドンツキや、ちょこちょこ起こるバックファイアもあるけど(僕の住んでいる所が標高が高いから?)それも味かしら。

2:このバイクは【鼓動】がウリなのだから仕方が無いのかもしれないけど、ミラー…ぶれます。加速中なんかは全然ダメですな。気が付くとスピードが出てるバイクだから…白黒ツートンの車や回転するライトが付いているバイクには気を付けなきゃ。
自制心も必要かな。

MT-01

ついに買っちゃったよ、MT−01!! (*゜ ∀゜ )=3ムッハー

これは市販車。

こっちはモーターショー出品車。

'99年の東京モーターショーでヤマハから参考出品されたスタイルを見たときには“なんてカッコエエんじゃ!!!”と、かなりハートを鷲掴み状態だったのだけれど、その当時はこのバイクが本当に市販されるだろうなんて事は思わなかった。またコンセプトモデルかなぁ、と。こんなの街走れねーだろ、と。
Buellと似通った構成だけど、こっちの方が洗練されたデザインに思えた(Buellオーナーの方、ごめんなさい。LIGHTNING XB12Ssとかカッコイイと思うのよ、ホント。)。
それから6年の歳月が流れ、僕もあまりバイク雑誌を買わなくなっていた去年、ふとコンビニで雑誌を眺めていたら…本当に市販されるじゃないの!! 開発コンセプトは【鼓動】。あの“鼓童”をイメージキャラに使っちゃってるし。僕と太鼓つながりじゃ(笑)。
Vツインの鼓動を太鼓になぞらえるなんて…まぁ上手いイメージ戦略かもね。欧米人には太鼓ってエキゾチックでキャッチーなんだろな。
んで、アメリカ向けの「Road Star Warrior」のエンジンを大改修。OHVの空冷Vツインというレトロなエンジンを、足回りやフレームその他は最新の技術で包み込んだマシンが誕生した。

YAMAHA MT-01
エンジン:空冷4サイクルOHV
4バルブV型2気筒
総排気量:1670cc
最高出力:90ps/4,750rpm
最大トルク:15.3kg-m/3,750rpm
2:音が…いいっ!!かなり低く太く歯切れのいい感じ。暖気して部屋の中でその音を聞いても、かなりの低周波サウンドが聞こえる。100Hz以下の成分が多い感じ。ノーマルでコレかいっ!…結構音量あるぞ(汗)。コレ…アフター組んだら相当ヤバイのもあるだろうなぁ。
排圧もスゴイ。手をかざしてみたい位置にマフラーがあるから余計にそう感じるってのもあるんだろうけど、ちょっとアクセルあおると排圧で手が吹き飛ばされそうな位。これって…EXUPで低回転は絞ってあるはずだよな???絞ってあるから流速が速いのか(笑)。
走っているとあまり音は意識しない。鼓動感の方が印象に残る。でも端から聞くと、かなり聞こえるらしい。
1670ccのスポーツバイクなんて聞いて普通のバイク乗りだったらかなりワクワクドキドキすると思う。インプレ語る程の腕は無いんだけどさー(笑)、僕なりに感じた印象を。
納車から二週間、1000km走ったのでオイル&フィルター交換と一ヶ月点検。
マニュアルによれば、慣らし運転は0〜1000kmは2800rpmまで、1000〜1600kmは3300rpmまでだそうな。忠実に2800rpm以下で1000kmまで走ってみた印象は…。

初期インプレ

3:走り出せば重さは全く感じない。峠の下りのブレーキングでは“あぁ、やっぱり…”と思ったけど、倒し込みも想像以上に軽い。ホイールベースも決して短くは無いし(1525mm ex.隼1485mm)、キャスターもそんなに立っている訳では無いけど(25.00°ex.隼24.20°)、節度のある感じ。ブレーキも良く効くしコントロールしやすい。
サスはリアが少し硬めの印象。大きめのギャップで少し突き上げ感がある。もうちょっとソフトな方が好みかな。
取り回しはやはり重さを感じる。駐車の場所を考えて停める必要はあるかな。
僕も自宅の駐車場所があまり条件が良くないので、[出動]するのには緊張感を伴う(笑)。一回“グラッ…”っとしかけて泣きたくなった。
シート高が割合高いのもその一因。825mmあるし、内腿が当たるフレーム形状もあって小柄な人はしんどいかな。
【直線バカ】じゃ無いって…楽しいよ。運動性の高い乗り物は、懐が広い。
さすが[ハンドリング]のヤマハ。

こうやって見ると…あまり大きいバイクに見えないなぁ。
ちなみに僕は両足カカトベッタリなんだよ〜ん!
(ちょっと自慢してみたかった 笑)

友人(バイクに詳しくない)がこのメーターを見て一言。
“このバイク、70キロしか出ないの?”
…んな訳ねーだろ(笑)。
アナログの外周はタコ、スピードは下のデジタル部に表示される。
シンプルで見やすく、結構お気に入り。

5:燃費がいい!こんな排気量のバイクだからどうなる事か…と思っていたら、なんと18〜19km/lも走る。TDRより全然いいじゃないか!まぁこっちは信号が少ないのもあるか(爆)。
これから回す様になってどうなるかは分からないが、普通に(熱くならずに)走る分には3000rpm以下でも充分なので恐らくこの数値はそんなに変わらないと思う。
以下は気になった点。
1:シートの下は収納スペースは皆無!カッパどころか車検証をしまうのもしんどい程。一応車載工具は付いているけど。
なんとメットホルダーが無い(唖然)。向こうは治安がいいのか?…んな事あるめぇ。仕方無くワイヤーロックを購入。メットはミラーに引っ掛けてハンドルポスト間で固定。
グラブバーも無い。荷掛けフックは[一応]シートの下に“ラゲージストラップホルダー”なる布製の(!)バンドが4箇所。使う時はこれを引っ張り出して使う。う〜む。
シートの下はマフラーに挟まれている為に、かなりの高温になる。一応冷却用のファンがあって、温度がある一定以上だとその冷却ファンが回り出す。停車してて[ブ〜ン]なんて音がしてると、人がいるとちょっと恥ずかしかったり(笑)。
で、そこにディスクロックをしまっておいて、いざ使おうと思ったら…熱くて素手では持てない程。電装系やリアブレーキのリザーバータンクもここにある。問題無いのかな?まぁ無いんでしょう(笑)。
3:ライト…いまいち好きになれない。特徴的ではあるし、変にカクカクしたデザインじゃないのはいいんだけど…[逆さダルマ]みたいですな。

〜まだまだ続く。

個人的にはビミョーなデザイン。
メッキケースの小ぶりでシンプルなライトの方が好みだなぁ。
ライトの後ろの[首]が太い感じなのもイマイチ。
これだったらBMWみたいに思い切って[横]にしちゃった方がまだいいかも。

特徴的なライトのBMW K1200R。
インパクトあるよね。

僕の天使たち。

中期インプレ

ついに本領発揮OKとなり、自分の腕なりにMT-01の本性を探りつつあります。
慣らしの時とは印象が違った点を書いてみます。


1:圧倒的なトルク…には、贅沢だと思うのだが完全に慣れてしまう。
久々に知人の50ccのギア付き2サイクルに乗ってみたら、クラッチミートが嘘みたいにヘタになってた。
回転数を気にしないでただクラッチを繋げばいい…それに慣れ過ぎたみたい。
でも自分一人ではいいけど、タンデムの同乗者を気遣って本当に徐々にゆっくり発進・加速するには1速のアクセルワークとクラッチの繋げ方がシビア。2速に入ってからはそうでも無いんだけど。
1速と言うより、2速のフル加速は…最初正直怖いと思った。
加速感は薄いのに、気が付いたらとんでもなくスピードが出てる。自分の感覚とのズレが大きい。
エンジンの“頑張ってる”感が全然無いのが、そう思わせるのか。
普通はある程度回転が上がってきて、“キタキターー!!”って感じなのに、既に欲しいチカラはそこに在る。
それが2000rpm過ぎからトルクピークの3750rpmまでは殆どフラットに続く。
それ以上の回転は、ただ回っている感じで面白みには欠けるけど。
でも、[凶暴さ]は意外と無い。コントロール出来る“チカラ”。
足回りの秀逸さがそれを実感させているのかな。
ヤマハはコイツにマイルドな万人向けのいい調教をしたと思う。
1700ccの本当の“チカラ”は…こんなモンじゃ無いハズ。


2:サスはスピードレンジが上がるにつれて、違和感は無くなってきた。
設定がある程度高速向けに設定されているんだろうね。
遅い速度では突き上げを感じたリアも、ある程度スピードレンジが上がってくると、路面への追従性の良さを感じる。
リアの挙動を尻で感じながら走る。でも…OEMのタイヤは、ちょっとリアがグリップ感が薄い様な…。
何となく不安感を抱きながらクリップを立ち上がる。リアが少し滑るのを容認しつつ。
タイヤの寿命がきたら、違う銘柄にチャレンジしてみようと思う。
やはり、[マシュマロマン](古っ!!)がいいのかな(笑)。
ブレーキは、本当に素晴らしい。
フロントの効きとタッチの良さはこの車重のマシンをコントロールするのを躊躇させない。
自分の意思そのままに減速が出来、握力勝負!なんて事は無く、確実に止まれる安心感があるから、ペースを上げて行ける。調子に乗っていると、ストレートのエンドでとんでもなくスピードが出てる。
あぁ、自制心を持たなければ…。


3:音に関しては…走っていて殆ど意識しなくなっちゃった。
低速では聞こえるけど…ヘルメットがイカンのかな。ショウエイのジェット。久しくフルフェイスは使っていない。
鼓動感と空冷特有のメカノイズだけが聞こえる。
周波数的にあまり耳に付かない音域なのかな?他のバイクの方が、高回転域はそれなりの音が感じられた様な…。
でも停まっていてアクセルをあおると、やっぱりかなり音は大きい。
音よりもそれ以外のファクターの方が、自分の五感に印象が強いのかもしれない。


4:大きい声では言えないけど、高速で最高速…チャレンジしてみました。
とにかく加速は力強いの一言。3000rpm以降はアクセル開ければ怒涛の加速。でも回転の上がり方は割とダルだし、パワーのピークがイマイチ分からない感じ。
5500rpmがレッドだもんね。そんなにヒューンと吹け上がったら困るか(笑)。
トップで4900rpm位かなぁ…210km/hまでは確認しました。
小さめのスクリーンでも付けないとこれ以上は風圧で、伏せてても無理。その時タンクバッグだったしね。シートバッグ欲しくなりました。
エンジン的にはまだまだいけそう。車体も全く不安感が無い。
モトコのスポーツスクリーンが欲しいんだけど…高すぎる。小振りで上品なスクリーン(V-Max純正のヤツみたいな)がどこかから発売される事を切望します。